タグ

ブックマーク / www.konan-wu.ac.jp/~kikuchi (1)

  • 落梅集

    落梅集 島崎藤村 (明治34年8月刊。初版による。散文・振り仮名は省略) 小諸なる 古城のほとり 小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 緑なす●◎は萌えず 《●はクサカンムリに「繁」◎はクサカンムリに「婁」》 若草も藉くによしなし しろがねの衾の岡辺 日に溶けて淡雪流る あたゝかき光はあれど 野に満つる香も知らず 浅くのみ春は霞みて 麦の色はづかに青し 旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ 暮れ行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛 千曲川いざよふ波の 岸近き宿にのぼりつ 濁り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む 労働雑詠 其一 朝 朝はふたゝびこゝにあり 朝はわれらと共にあり 埋れよ眠行けよ夢 隠れよさらば小夜嵐 諸羽うちふる鶏は 咽喉の笛を吹き鳴らし けふの命の戦闘の よそほひせよと叫ぶかな 野に出でよ野に出でよ 稲の穂は

    kanimaster
    kanimaster 2009/07/28
    島崎藤村 『落梅集』
  • 1