(今回も『風立ちぬ』のネタバレがあります) 前回『風立ちぬ』のことを書きました。アクセス数が物凄くて、改めて宮崎駿監督の人気を思い知りました。「一番納得いった批評」という好意的な感想から、「岡田斗司夫のパクリ」という批判も頂きました。岡田さんの批評も確認しています。「夢の中の飛行機は女にしか見えていない」「二郎は女が出てくると絶対にチラッと見る」「菜穂子は森の入口にキャンバスを置いて二郎を誘い込んだ」というような、僕よりもずっと詳細な見方をされています。大枠の見方はほとんど同じで、パクリと言われても仕方ないくらいですが、「今回は正直に、絶対にエグいことを描いているはず」という若干穿った見方をすれば、大抵あのような見方になると思うので、特に驚くこともないと思います。 これまでの宮崎作品にも「エグい」ことは書かれてきました。そのエグさはいつも「悪者」の方に転嫁されてきましたが、転嫁しても、劇中