身もふたもないお話ですが、世の中には、家計的に投資をやっていい人と、やらない方がいい人の二種類がいらっしゃいます。 ところが、家計的に投資をやっていい人がひたすら貯金に勤しみ、本来やらない方がいい人が熱心に投資して苦戦しているケースがしばしば見受けられます。投資を始める前の、この出発点の判断を間違えると、将来、苦しい局面に追い込まれかねません。「投資は自己責任で自由にやればいい」という考え方もありますが、なにか合理的な判断基準のようなものはないのでしょうか。 金融機関は教えてくれない「家計診断」の方法 そのヒントは、企業会計で使われている貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)です。それは、企業のお金の流れを適切に把握するための、先人たちの知恵の結晶とでもいうべきもの。これを家計にも当てはめてみればいいのです。大幅に簡略化すれば誰でもできます。 しかしながら、本質的な家計診断は、できるだ