電車に乗るのは二年ぶりだ。いや、三年ぶりだったか。細かい数字など、どうでもいい。二年と五ヶ月だったら四捨五入して二年。二年と六ヶ月だったら四捨五入して三年。このような数字のトリックに騙されてはいけない。全ては連続しているのだ。 連続している、といえば、電車には車両という概念がある。私の乗った電車は八両編成だった。全ては連続しているのである。山手線は円を描く。 私が驚いたのは、駅弁の進化である。私が学生の頃は、駅弁というのは日の丸弁当しかなかった。しかし今や、日の丸弁当以外もある。選択肢が増えるということは、多様性を生む。多様性こそが文化を進化させ、延命させるのだ。 つまり寿命だけ長くなって、中身は薄いものになる。私が食べた駅弁も、値段の割に内容が無かった。内容が無いよう。