近年、「梅毒」の感染者が急増しています。梅毒は主に性行為によって感染し、感染に気づきにくいことから治療の遅れや感染拡大につながりやすい危険な感染症です。梅毒の拡大を食い止めるため、主な症状や予防策などをご紹介します。あなた自身と大切なパートナーを守るため、検査をぜひ受けましょう。 「梅毒(ばいどく)」は、梅毒トレポネーマという病原体による感染症で、全身に様々な症状を引き起こします。 梅毒トレポネーマは、口や性器などの粘膜や皮膚から感染するため、性的な接触(他人の粘膜や皮膚と直接接触すること)が主な感染経路となっています。また、梅毒に感染している母親から妊娠・出産時に子供に感染すること(先天梅毒)もあります。 梅毒に感染すると、3~6週間程度の潜伏期を経て、様々な症状が現れ、場合によっては死亡に至ることがあります(囲み記事「梅毒の主な症状」)。 その間、症状が軽くなったり消えたりする時期があ