夜、寝室へ上がろうとすると、猫のケイがついて来て、さっさと布団にもぐり込む。最近は掛け布団の下だと暑苦しいらしく、上から乗る格好である。僕の脇腹のあたりに体を寄せ、頭は脇の下に埋めるように寝ている。 だが、ケイは寝たふりをしているだけなのである。しばらく静かにした後、彼女はそっと起きだして、寝室の半開きのドアを押し開け、階段をとことこと降りて行くのだ。 ケイは飼い主に甘えて布団に乗ってくるのではなく、わが子を寝かしつけるように、僕を寝かせているのである。
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