<ビジネスにおける「日本人マインド」と「アラブ人マインド」は違うが、両者をつなげる「パブリック・ディプロマシー」がこれからますます重要に> ここ数年、日本とアラブ諸国の経済または科学技術の交流が徐々に深まっていくにつれて、日本人とアラブ人の接触する機会が増えている。ただ、言語と文化の壁により、互いの社会の情報を完全に理解できず、受け入れられないことがある。互いの偏見や誤解、ステレオタイプといった障壁によって対立が蔓延する国際社会を前に、注目を集めているのが「文化外交」とも訳されるパブリック・ディプロマシー (public diplomacy) である。 この種の外交の中心となるのは必ずしも政府だけでなく、政府と民間が連携して取り組むことでより大きな効果を生み出すとされている。 パブリック・ディプロマシーの関連分野はさまざまだが、その中で私が特に注目するのは「ビジネスや仕事の感覚」というもの