アブやサシバエなどの吸血昆虫は、ウシにストレスを与えるとともに、牛白血病(注1)などの病気を媒介します。 通常、薬剤で吸血昆虫を殺虫しますが、この度、薬剤に代わる新たな吸血昆虫対策技術を検証しました。 本成果は、米国の科学誌PLOS ONEに2019年10月4日に掲載されました。本科学誌はオープンアクセスのため、どなたでも無料で閲覧可能ですので、詳細はこちら(https://doi.org/10.1371/journal.pone.0223447)をご覧ください。 1 吸血昆虫の問題 吸血昆虫は、吸血の際に痛みを生じさせるため、ウシは吸血昆虫を追い払おうとします。採食や休息を阻害されることになり、生産性が低下します。さらには、吸血を通じて牛白血病(注1)などの病気が媒介されるため、吸血昆虫対策は重要です。 2 開発の経緯 シマウマの縞模様の機能として、吸血昆虫を忌避するという説が有力である