事件番号 令和2(あ)457 事件名 不正指令電磁的記録保管被告事件 裁判年月日 令和4年1月20日 法廷名 最高裁判所第一小法廷 裁判種別 判決 結果 破棄自判 判例集等巻・号・頁 刑集 第76巻1号1頁 判示事項 1 刑法168条の2第1項にいう「その意図に沿うべき動作をさせず,又はその意図に反する動作をさせるべき不正な指令を与える電磁的記録」に当たるか否かの判断方法 2 ウェブサイトの閲覧者の同意を得ることなくその電子計算機を使用して仮想通貨のマイニングを行わせるプログラムコードが不正指令電磁的記録に当たらないとされた事例 裁判要旨 1 刑法168条の2第1項の反意図性(「その意図に沿うべき動作をさせず,又はその意図に反する動作をさせるべき」という要件)は,当該プログラムについて一般の使用者が認識すべき動作と実際の動作が異なる場合に肯定されるものと解するのが相当であり,一般の使用者が
事件番号 平成26(オ)1130 事件名 受信契約締結承諾等請求事件 裁判年月日 平成29年12月6日 法廷名 最高裁判所大法廷 裁判種別 判決 結果 棄却 判例集等巻・号・頁 民集 第71巻10号1817頁 判示事項 1 放送法64条1項の意義 2 放送法64条1項の合憲性 3 日本放送協会の放送の受信についての契約の申込みに対する承諾の意思表示を命ずる判決の確定により同契約が成立した場合に発生する受信料債権の範囲 4 日本放送協会の放送の受信についての契約に基づき発生する,受信設備の設置の月以降の分の受信料債権の消滅時効の起算点 裁判要旨 1 放送法64条1項は,日本放送協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者に対しその放送の受信についての契約の締結を強制する旨を定めた規定であり,日本放送協会からの上記契約の申込みに対して上記の者が承諾をしない場合には,日本放送協会がその者
事件番号 平成28(あ)442 事件名 窃盗,建造物侵入,傷害被告事件 裁判年月日 平成29年3月15日 法廷名 最高裁判所大法廷 裁判種別 判決 結果 棄却 判例集等巻・号・頁 刑集 第71巻3号13頁 判示事項 車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索し把握する刑事手続上の捜査であるGPS捜査は令状がなければ行うことができない強制の処分か 裁判要旨 車両に使用者らの承諾なく秘かにGPS端末を取り付けて位置情報を検索し把握する刑事手続上の捜査であるGPS捜査は,個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによって,合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法であり,令状がなければ行うことができない強制の処分である。 参照法条 憲法35条,刑訴法197条1項 全文 全文
事件番号 平成25(ワ)51 事件名 損害賠償請求事件 裁判年月日 平成27年4月13日 裁判所名・部 福井地方裁判所 民事部 結果 判示事項の要旨 中央線を越えて対向車線に進行した車両甲が対向車線を走行してきた車両乙と正面衝突し,車両甲の同乗者が死亡した事故について,同乗者の遺族が,車両乙の運行供用者であり,当該車両の運転者の使用者でもある会社に対し,自動車損害賠償保障法3条及び民法715条に基づき損害賠償を求めた事案において,車両乙の運転者は,より早い段階で車両甲を発見し,急制動の措置を講じることによって衝突を回避すること等ができた可能性が否定できず,前方不注視の過失がなかったとはいえないが,他方で,どの時点で車両甲を発見できたかを証拠上認定することができない以上,上記過失があったと認めることもできないから,会社は,自動車損害賠償保障法3条に基づく損害賠償義務を負うが,民法715条に基
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