中部電力浜岡原子力発電所。(手前から)稼働中の5号機、4号機と定期検査中の3号機=静岡県御前崎市で2011年5月7日、本社ヘリから梅田麻衣子撮影 中部電力は9日午後、臨時取締役会を開く。浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)の全炉停止を求めた菅直人首相の要請を受け入れる見通しだ。その後、水野明久社長が記者会見し、浜岡原発の停止によって夏場の電力不足が懸念されるため、供給エリアの企業や一般家庭に節電を求める見通しだ。 水野社長ら同社経営陣は同日午前も電力供給力の確保などについて詰めの検討を進めた。現在休止している火力発電所再稼働のための人員の再配置や燃料の追加調達には数カ月かかるとみられ、「7月以降も電力需要に対する供給余力が数%程度の綱渡り」(幹部)状態は避けられない見通し。 しかし、「首相の判断は極めて重い」(首脳)との判断に加え、地元自治体に対する国からの交付金などについても政府が支援する