私は、自分が好きなものを全力で『好き』と言ってまわるのが好きだ。 いいものがもっと多くの人に見つかってほしいし、同じものが好きな人と『いいよね』『最高だよね』と言いたい。 でも昔からそうだったわけではなくて、思春期はもっとひねくれていて自意識も過剰だったので、何かを否定する方が自分が優位に立てると無意識に感じていたような気がする。 他者を否定することで、自己を肯定する。 これは麻薬のようなもので、たしかに一瞬は効果があるけれど長くは続かない。 なぜなら、否定によってハードルを上げることは、我が身を振り返った時に自分の首を締めることにつながってしまうからだ。 よく人の脳は主語を理解できないというけれど、そもそも何かを否定ばかりしているとどんなに表向きは強がっていてもうっすらとした自己嫌悪が心に積もっていく。 何かをやっている人に対して、行動も起こしていない自分は何をやっているのだろうかという
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