国立情報学研究所という研究所が12月14日(水)に「人工頭脳プロジェクト」キックオフシンポジウムを開催し「具体的なベンチマークとして、2016年までに大学入試センター試験で高得点をマークすること、また2021年に東京大学入試を突破すること」を目標に研究活動を進めていると発表したそうです。このニュースを聞いて、何ともいえない違和感を感じました。 報道等によれば、どうして東大入試の問題をコンピュータに解かせることが「チャレンジング」なのかというと、コンピュータが(1)図形や線画の認識能力が低い、(2)文章の理解力が低い、(3)常識を前提とした思考が苦手、だからであり、そうした能力を開発するためには、東大入試(2次試験のことでしょう)を突破することがベンチマークとして意味があるのだそうです。 果たして本当でしょうか? 私は言語学が専門でもあるので、(2)と(3)について例を挙げて考えてみることに