著: 田中伶 SUUMOタウンへの寄稿の依頼をいただいて、心の中で小躍りした。世田谷区の住宅街である用賀エリアに住みはじめて約7年。大好きなこの街への愛を、声高らかに叫ぶことができる日がやって来たのだ……! 結婚して用賀に住み始めて、6年目の春。コロナ禍で自由な働き方になったこともあり、二人の子どもたちが走り回れる広い部屋を求めて、郊外のマンションへ引越した。ところがどっこい、離れてみてようやく気づいた用賀の魅力。悩みに悩んだ結果、我々家族は半年足らずで、息巻いて引越した郊外の街から、愛しのマイタウン・用賀に出戻った。 一年のうちに二度の引越し。「なんで!?」と思われるだろう。事実、我が家の出戻りを知った知人たちは口をそろえて「用賀ってそんなにいいの?」と聞いた。私の答えは、「用賀に住んでいる自分が好き」だ。 結婚してすぐにこの街に住み着いた私は、働く大人目線で住む用賀と、子を育てる母親目