脚本のダメな部分については原えりすんさんがこことここで書かれていて、設定その他のダメな部分については帰ってきたへんじゃぱSSさんが書かれているので、それ以外の部分について。 僕が面白く感じなかったのは神山健治監督的に言えば「疑問と答えの連鎖がない」「映画としての構造がない」から。 (略)5分たっても映画の向かう先と落とし所(物語がどこへ向かうのかという疑問とラストへの暗示という答え)が提示されない映画は、最後まで見ていてもたいてい糞映画であることがわかってきたのだ。 (『神山健治の映画は撮ったことがない』、p.006) ――という視点で見れば立派な「糞映画」ということになるでしょう。 疑問と答えの連鎖について『サマーウォーズ』を振り返ってみても、「このあとどうなるの?」って思ったのはケンジが逮捕された時とお祖母さまが亡くなった時くらいでしたし、しかもその「答え」があまりにもショボくてげんな