2020年の東京五輪開催に向けて再開発事業に加速がかかる中、拙筆「東京、ヤバい街、ダサい街ベスト5」にて実際に知人の不動産会社を営むA社長に取材したところ、1位には、今非常に人気の土地、江東区の東雲(しののめ)という、意外な街が食い込んできた。 「不動産屋とは、いち早く、社会の流れ…、それも見えにくい闇の部分に気付く」と語るA社長は、将来を見据えた展開像と共に、1位の理由に意外なキーワードを出したのである。それは、「東雲」という煌びやかなイメージとはほど遠い「脱法シェアハウス」の存在だった。 ■闇にはびこる「脱法シェアハウス」 脱法シェアハウスとは、複数人が生活するために一つの住宅を勝手に間切りしたもので、移住空間となるのは平均1~2畳といった極めて小さなスペースである。建築基準法において居住用として用いるためには、各部屋に換気や採光用の窓を設置することが義務づけられているが、当然そんなも