ものごとの習得に関して、「身体で覚える」という言い回しがあります。座学ではなく実践の中で学習していく方法のことです。 時に、このような学習方法や訓練の仕方について、「身体で覚える」というよりはむしろ「身体が覚える」と言いたくなることがあります。 「何が違うの?」というかもしれませんが、要するに主体のありかがどこにあるか、ということです。 もちろん「身体が覚える」という言い回しも珍しいものではありません。昔やったスポーツを「身体が覚えている」ということもありますし、オヤジエロ的文脈で「身体が覚えてるからのぅ」みたいなのも一緒でしょう(すいません・・)。 日本語表現としての両者の違いについて触れたいわけではなく、「身体が覚える」「身体が覚えている」というのは少し奇妙な感じがします。 「忘れたとばかり思っていたけれど、身体は覚えているんだよねぇ」というなら、「わたし」は忘れているけれど、「身体」