● 「SSL=安全」ではない 前回はWebの暗号化転送としてのSSLとRSA暗号の話をした。繰り返しになるが、SSLが行なっていることは次の3つだ。 ・サーバーのドメインとアクセスしているドメインが本当に同じか確認する ・サーバーとパソコンの間で安全に共通鍵を交換する ・サーバーとパソコンの間で共通鍵を使ってデータのやり取りをする では、SSLで守られていれば安全だろうか? これは違うと思って欲しい。 もしもサーバーやクライアントマシンが何らかの方法で「覗かれている」場合、SSLだから安全ということは一切ない。いわゆるスパイウェアが仕込まれているなら、暗号化通信をしていても関係なく情報を盗み出せる。また、サーバーに保管されたデータを何らかの形で盗まれても意味がない。このため、サーバー側の安全策を認定する制度もある。 筆者がこの手のセキュリティに興味を示した背景には、情報流出事件があった。例