博士後期課程3年間の研究の集大成である博士論文の公聴会が開かれた。 大学院のシステムについて詳しくない人のために補足すると、研究者(大学教員もしくは企業や国立の研究所での研究者)になりたい場合、5年間大学院に通う必要がある。前半2年が修士課程、後半3年が(狭義の)博士課程と呼ばれることもある。研究者になりたくて大学院に来たけど、ちょっと研究かじってみたらこれは無理だと思った、と修士課程で就職する人もいる(理工系のように、修士号取得が一般的となっている分野では、むしろ研究職に就くつもりで修士課程に入る人のほうが少数派かもしれないが)。博士号は、この博士課程の3年間を使って、ひとつの研究テーマを深く掘り下げて博士論文を書き、審査に合格したら取得できるものである。昔はいざしらず、昨今は博士号を持っていないと大学教員にはなれなくなってきたので、博士号を取得したら大学で仕事ができる、というよりは、博
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