新型コロナウイルスの感染対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」(座長=脇田隆字・国立感染症研究所長)は10日、政府の対策について「早期に取り組んだ地域で一定の効果をあげているものの、全体として必ずしも成功しているとは言いがたい」との認識を示した。政府の新型コロナ感染症対策分科会(会長=尾身茂・地域医療機能推進機構理事長)は11日に感染者が急増している地域で忘年会、新年会、成人式などをオンラインで開催するよう提案する方向で、年末年始の感染拡大に危機感を募らせている。 専門家組織は10日夜の会合で、過去最多の水準で感染者数の増加が続いており、「医療提供体制が相対的に弱くなる年末年始が近づいており、緊張感を持って対応することが求められる」と指摘。北海道や首都圏、関西圏、中部圏に加え、広島県、高知県、福岡県を挙げて「これまで大きな感染が見られなかった地域で拡大の動きがみられる