日立製作所のロゴ(「wikipedia」より/Gnsin) 「棺を蓋いて事定まる」(晋書) 人間のその評価は、棺の蓋をしめてのち、はじめて定まるという。生きている間は、利害や感情が入り混じって公正な判断を下せないものだからだ。一方で、「死屍に鞭打つ」、つまり死んだ人の言行を非難することはしない。ことほどさように、人間の評価は難しい。しかし、経営者は結果で評価されるべきだ。 元日立製作所社長で経団連副会長を務めた庄山悦彦(しょうやま・えつひこ)氏が6月5日、すい臓がんのため死去した。84歳だった。大企業のトップを務めた大物の死で、メディア各社は庄山氏の評伝を掲載した。死者の過去をあげつらうことを潔しとしないのかもしれないが、いずれもヨイショ評伝だった。 庄山氏は1959年に日立製作所に入社。発電機をつくる技術者で、日本原子力研究所(現・日本原子力研究開発機構)が1985年に運転を始めた核融合
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