−世界を支配してきたアングロサクソン型モデルは崩壊し、経済の新時代が始まる− 文字どおりドラマのような1週間だった。米連邦議会は最大7000億ドル規模の金融安定化法案を議論し、投票にかけ、修正し、最終的には10月3日に成立させた。 法案を下院が一度否決した9月29日には、ダウ平均株価が過去20年で最大の下げ幅を記録。その後、世界の株式市場はまるでジェットコースターのように乱高下を繰り返した。銀行間取引金利は過去最高になった。誰が危ない資産を保有しているのかわからず、金融機関は疑心暗鬼に陥ったからだ。 個人投資家たちは強迫観念にとらわれている。ロンドンの高級ビル、サボイ・プレイスには、現金をゴールドに換えようとする人が殺到。1オンス当たり100ドルという割増料金を支払い、金貨や金塊を持ち帰っている。「少なくとも(金は)安全だから」とあるバイヤーは言う。「銀行は私たちのカネでいったい何を