文明の利器を一定期間一切使わない、という試みがある。古くは「電気を一日使わない」、最近は「計算機を一日使わない」といった催しがあったはずだ。それにならって、「英語、特に英略語を一切使わない日」を提唱したい。 と言っておいて何であるが、筆者は「電気や計算機を一日使わない」といった類の催しをあまり好きになれない。こうした催しの狙いは、文明の利器の有り難さを実感するとともに、それを使うことによって失った何ものかを思い起こす、というところだろう。それは悪いことではないが、年に一回程度の催しの時だけ考えても仕方がない。難しい話だが、文明の利器を使う時、常に長所と短所を頭の片隅に置いておくことが大事と思う。 したがって「英語、特に英略語を一切使わない日」というのは冗談なのだが、英語や英略語を「使う時、常に長所と短所を頭の片隅に置いておくこと」は極めて大事と思う。英語や英略語の長所は、ある物事をすぱっと