ここ数年、工芸やデザインを中心として、北欧の生活スタイルに焦点を当てた展覧会が花盛りです。そして絵画分野でも、北欧3カ国の近代絵画の名作を一挙に紹介する展覧会「北欧の神秘ーノルウェー・スウェーデン・フィンランドの絵画」がSOMPO美術館(東京・西新宿)で6月9日(日)まで開催中。傑作がそろった展示の見どころを紹介します。 北欧絵画に関する記念碑的な展覧会 SOMPO美術館は、近代を中心に、まだ国内では紹介されていない絵画に焦点をあてた展覧会を数多く開催しています。本展もそういった展覧会のひとつと言えます。なぜなら、近年、北欧をテーマにした美術展といえば、食器や椅子、インテリアなどに焦点をあてたものが大半で、絵画分野はほとんど未紹介のままだったからです。 展示室には、北欧絵画の黄金時代とされる19世紀末~20世紀初頭を中心に、約70点が登場。スウェーデン、フィンランド、ノルウェーの国立美術館