早稲田大学(早大)は12月26日、放射能の密封性を損なうことなく水対燃料体積比を低減できる、核燃料棒を隙間なく束ねた新燃料集合体を考案し、世界で初めて「軽水冷却原子炉による高増殖性能」を計算上ではあるが達成することに成功したと、同大大隈会館(画像1)にて行われた会見にて発表したので、その画期的な発表の模様をお届けしたい。 会見を行ったのは、早大理工学術院 先進理工学研究科 共同原子力専攻の岡芳明特任教授(画像2)。今回の発表に関する詳細な内容は、12月21日付けで「日本原子力学会欧文誌」オンライン版に掲載された。 国内では「もんじゅ」がそれに当たる「高速増殖炉」は、発電をしつつ消費するよりも多くの核分裂性物質(燃料)を生成できるため"夢の原子炉"と呼ばれ、世界中で研究開発が行われている。その主流である「ナトリウム冷却高速炉」は冷却材として液体ナトリウムを用いるための対策設備が必要で、まだ実