防衛・機械産業のIHI(東京都江東区)や川崎重工業などが、「標的型」とみられるサイバー攻撃を受けたことが20日、明らかになった。いずれもパソコンへのウイルス感染や機密情報の流出はないという。防衛産業全体が攻撃対象になっている可能性がある。 IHIによると、09年7月以降、外部に情報を流出させるウイルスなどを埋め込んだファイルを添付したメールが、防衛事業に携わる社員の社内メールなどに大量に送りつけられていた。昨年4月に確認し警察庁に情報提供したが、社員がファイルを開いたケースはなかったため、感染しなかった。同社は今後、セキュリティーをさらに強化する方針。 川崎重工業は攻撃を受けた時期や規模については明らかにしていないが、「現時点で情報流出はない」としている。 また、防衛関連の製品を扱う、ある電機大手は、今春から7月ごろにかけて不審なメールを大量に送りつけられたことを明らかにした。社内の監視シ