福岡県警が暴力団との密接交際があったと公表した設備工事会社の支店の建物にあった張り紙。破産手続きの開始を伝えていた=7月中旬、福岡市博多区(写真の一部を加工しています) 「社長が暴力団関係者との食事会に参加していたと、警察から問題視されている」―。4月、地場大手の設備工事会社(大分市)が福岡市などの支店を結んで急きょ開いたテレビ会議。社員の男性は、会社側の説明に耳を疑った。 【画像】「暴力団関係業者」として排除通報を受けた業者数 福岡県警は、同社を含む8社の代表者らが指定暴力団幹部と「密接交際」していたと公表。これに対し社長は、社員向けの配布文書で「相手が暴力団関係者とは知らなかったが、警察の取り調べに知っていたと答えてしまった」と釈明した。 一部の業者から取引が停止されるようになり、社員に動揺が広がった。テレビ会議から約2週間後の日曜の朝、社員が再び集められた。「会社は倒産します」と幹部