埼玉大学の角田史雄名誉教授は、地震が起こるメカニズムを「熱移送説」で説明する。「地核で発生し地球の表面へと伝わる熱が、地震や火山の噴火を起こす」というものだ。この説に従えば、東日本では今後もマグニチュード6~7程度の余震が起こる可能性がある。同氏は「警戒を怠ってはならない」と警鐘をならす。 「熱移送説」はさらに、地震の世界で“常識”と考えられている「プレートテクトニクス説」は、地震の原因を十分に説明することはできないと指摘する。 (まとめは森 永輔=日経ビジネスオンライン副編集長) 「熱移送説」は、地核で発生する「熱」が地殻に影響して、地震を起こしたり、火山を噴火させたりすると考える。その概要を説明しよう。 熱移送説は、「熱で膨れた岩盤が割れる」という松澤武雄氏が説く「熱機関説」を理論的な根拠にして、深尾良夫氏らが作成した地球内の温度分布画像を基にして考えた仮説である。地核で発生した高温の
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