まず、「他者への貢献」である。この価値観は、「人の役に立てること」「社会の役に立つこと」などで構成されている。仕事で直接やり取りをする顧客に限らず、社内外問わず、身近な他者に対して貢献したいという思いを持つ人は、定年後に増える。 人の役に立つという考え方は、まさに仕事の本質となる考え方である。たとえば、仕事を通じて能力を高めることは好ましいことである。 しかし、仮に誰もが羨むようなすばらしいキャリアを歩んでいる人がいたとしても、その仕事が人の役に立たないものであれば、その仕事には趣味の一環としての意義があったとしても、仕事としての意味はないと思う。 逆に、たとえ人に見向きもされないような仕事であっても、それが確かに誰かの役に立っているのであれば、私はその仕事にスポットライトを当てたい。 仕事とは本来、誰かのためになる行為のはずである。 しかし、定年前の人にとって、そうした意識は低い。よりよ