誤解され続けるモルヒネ昔の話です。 患者さんは50代の進行大腸がんの患者さんで、肝転移からの腹痛がありました。 痛み止めにモルヒネが適切でした。 いつも通り ・命は縮まない ・頭はおかしくならない ・くせにはならない 等をお伝えしました。 「わかりました!」 不意にパッと患者さんは上着の袖をまくろうとします。 「どうしました?」 「だって今から打つんでしょ? モルヒネ」 モルヒネはどのように使う?さて冒頭の話、あえて挙げたのには意味があります。 これは「ある誤解」が世間に広がっているから起きるのですが、その誤解とは何でしょうか? 私は緩和ケアの専門家ですが、緩和ケアの専門家は医療用麻薬の専門家でもあります。 私もこれまで2000人以上の処方経験があります。 モルヒネの名前を聞いたことがない方は少数でしょう。 けれども、医療用のモルヒネについて、皆さんはどれくらいご存知でしょうか? 日本で使