騒がれ出した世界経済「6月危機」「円安・株高」の季節が終わり、日本経済も激変する(上) 日経新聞が慌てて1面で書いたのには理由があった! これまでなんとか誤魔化してきた「対症療法」がもう限界。政策当局者たちのあいだに不安と焦りが広がってきた。「勝ち組なき時代」に突入した世界経済。もう、何が起きても不思議ではない。 ウォール街猛者たちの不安 米ラスベガス。一攫千金のアメリカンドリームを狙う者たちが集うこの街で、世界の名だたるヘッジファンドが一堂に介したのは、5月初旬のことである。 一流ホテル・ベラージオを舞台にして、ウォール街のビッグネームたちが勢ぞろいするヘッジファンド業界恒例の一大イベント『SALT』が開催されていた。 日本ではほとんど報じられていないが、「金融界のスーパーボウル」と呼ばれるほどに影響力のあるイベントである。 会場ではマーケットの大物たちが続々と登壇し、惜しげもなく基調イ