「日本人だけじゃない多様化された組織にすることで、ダイナミズムをキープできている」。インタビューでそう語った楽天の三木谷浩史会長兼社長=北村玲奈撮影 1995年、30歳で旧日本興行銀行(興銀)を辞めた三木谷浩史氏は、97年5月、5人の仲間とともに、わずか13店舗のインターネットショッピングモール「楽天市場」を始めた。いまや楽天市場の流通総額(2020年)は3兆円を超え、金融からトラベル、スポーツ、メディカルも手がける巨大企業に成長。4月からは社名を「楽天グループ」に変更した。 【写真】楽天と三木谷氏のこれまでの歩み 「時代を代表する経営者」の1人になった三木谷氏に初めて取材したのは20年近く前だった。成功を手にしたビジネスパーソンが語るには少々「青臭く」感じるようなことも、真顔で語り続ける姿はまったく変わらない。いまの日本に足りないものは何かと聞くと、「挑戦する人を称賛する文化だ」と即答し