拙者は万年筆の収集を始めて36年以上。そろそろボケが始まったので今のうちに【萬年筆調整と改造の記録】を残しとく。 書出しの掠れ。これは外国人にとっては何が問題か理解出来ないようだ。海外でペンクリをやったり、その場で見ていた人によれば、彼らは試し書きする時、インクが出ないとガリガリと力を入れて書いたり、出るまで振ったり、紙の上でトンカチのようにペンポイントを紙に打ち付けたりする。それから書き始めるという。皆が皆そうではないだろうが、書き出しは気にしないらしい。そこから後の書き味については日本人に負けないくらいうるさい人もいるとか。 ソリが山の斜面をゆっくりと滑り降りるような書出しの滑らかさを求める日本人と、大排気量の改造車でダッシュのスピードを競うスタートのような書出しでも気にならない米国人。民俗性だろうか? いずれにせよ、日本人はいくらヌラヌラ書けても、書きだしが毎度掠れるペンを極端にいや