「常任理事国でもないので、分担金を削減してほしい」 日本が、外交の悲願だった国連安保理常任理事国入りが頓挫する危機に陷ると、反撃の切り札として金の問題を持ち出した。今年の秋の総会で自国の分担金を減らす一方、なかでも少ない分担金を納める中国とロシアの分担率を引き上げるべく、算出の方法を変えることを提案する予定だという。 国連分担金は3年に1度、総会で決めているが、来年は2007年から3年間の分担率を決定する年だ。これまで日本は、自国の国連分担金負担の割合が19.5%で、加盟国全体のうち、米国の22%に次ぐ2位という点を強調、それに見合った地位を要求してきた。 今年初めのスマトラ沖大震災の際、3000万ドルの無償援助を寄付し、7月の先進国首脳会議では向こう5年間、1兆円の政府開発援助(ODA)の増額を約束したことも、発展途上国の票を集めるためだった。 もっとも、日本の“金銭外交”は今さ