兵庫県西宮市の集合住宅で3月、36歳の女性が遺体で見つかった。遺体はごみの山に埋もれ、下半身の服が脱げている状態だったという。筋力が徐々に低下する難病「筋ジストロフィー」を患い、一緒に暮らす母に介護されていた女性。死体遺棄罪に問われた母の判決が18日にあり、裁判官は執行猶予付きの有罪を言い渡した。母子に何が起きたのか。公判では、家族4人が筋ジス患者になった壮絶な介護の経験が明かされた。 「眠れない日が続いて、心身共にボロボロだった。でも娘が『お母さんのそばにいたい』と言うので、施設には入れなかった」 逮捕、起訴された女(68)は神戸地裁尼崎支部の公判で、検察官や弁護人の質問に答える形で、次女の遺体を遺棄するまでに至った経緯を語った。 女は、いずれも筋ジスを患う夫、長女、次女、三女の4人を1人で介護していた。食事や風呂の介助、病院の付き添い…。少しずつ症状の重くなる家族を懸命に支えた。 しか
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