令和2年の 国 内 情 勢 令和2年の国内情勢 63 いわゆるオウム真理教(団体)は,令和2 年(2020年)も,地下鉄サリン事件(平成7 年〈1995年〉3月)などの首謀者である麻原 彰晃こと松本智津夫への絶対的帰依を明示的 に強調する「A ア レ フ leph」 , 「Aleph」と一定の距 離を置きつつも麻原への絶対的帰依を堅持し ながら活動する「山田らの集団」 (注) (以上, 主流派) ,観察処分を免れるため麻原の影響 力の払拭を装う「ひかりの輪」 (代表者・上 祐史浩,上祐派)を中心に活動を継続した。 地下鉄サリン事件から25年が経過し,そ の間に, 活動方針の違いにより分派・分裂し, 麻原の死刑が執行される (平成30年 〈2018年〉 7月)などしたが,主流派は麻原の肖像写真 を祭壇などに掲示し,上祐派は麻原を投影し た仏画を施設内に掲示するなど,麻原の影響 下にある実態に