米中西部ミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性暴行死事件に対する抗議デモは、7日も全米各地でおおむね平和的に行われた。トランプ大統領は同日、デモへの対応のため首都ワシントンに展開していた州兵の撤収を命令した。極左勢力などがデモを扇動しているとして「力による制圧」を強調してきたトランプ氏だが、6月に入って大きなトラブルの発生もなく、撤収を強く求めていたワシントンのバウザー市長(野党・民主党)に譲歩せざるを得なかった形だ。 各州では知事が州兵の指揮権を持っているが、ワシントンは大統領の指揮下にある。ワシントンではデモに乗じた一部のグループが暴徒化した5月末以降、各州からの派遣も含めて約5000人の州兵が集結。国防総省も2日、陸軍の歩兵大隊など約1600人の部隊がワシントン近郊に移動したことを発表するなど厳戒態勢が敷かれていた。 トランプ氏はデモの背後に職業的な無政府主義者や反ファシストの極左