偶然の科学 (ハヤカワ文庫 NF <数理を愉しむ>シリーズ) 著者:ダンカン・ワッツ 出版社:早川書房 ジャンル:SF・ミステリー・ホラー 偶然の科学 [著]ダンカン・ワッツ レオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザはなぜ有名か。いろいろと要因を挙げて説明を試みても、結局のところ、モナリザ的だから、といっているに過ぎないのでは? 19世紀にはルーブル美術館でも目立たない絵だったモナリザは盗難事件を経て注目されるようになった。それがなくても同様の名声を勝ち得たのかどうか。 つまり、本でも製品でも、大成功には偶然の要素が大きい。成功の要因をあれこれ探るのに知恵を絞るより、社会で起きていることをとらえて対応した方がいい。 本書はこう説く。 著者は、知り合いをたどれば、世界中のだれとでも6人目にはつながる「スモールワールド現象」を唱えて注目されたネットワーク研究者であり、社会学者でもある。主張の背後には