大震災の情報源としてインターネットが活用されているが、被災地からネットで発信される情報はあまりに少ない。震災被害はこれまでの経験と想像すら超えており、ネットにおける被災地支援、情報発信も従来のノウハウが通用しにくい状況だ。 ブログ「ガ島通信」などで知られる藤代裕之さんは現在、内閣官房震災ボランティア連携室と連携している民間プロジェクト「助けあいジャパン」に関わっている。ネットを使った被災地支援の「現場」では何が起き、何に直面しているのか。ネットという手段を持つるわたしたちには何が求められているのだろうか。震災とネット、情報を考える、マスメディアには掲載されにくい「現場」からの現在進行形のルポとして、藤代さんに随時報告していただきます。(編集部) ▼その1:「情報の真空状態」が続いている ▼その2:できる範囲でやる──ボランティア情報サイトの立ち上げ ▼その3:「ありがとうと言われたいだけの
コミュニティの危機とこころのケア (日本心理臨床学会・支援活動委員会) 支援活動委員会では、東日本大震災(2011.3.11)が生じた直後より、被災地での心のケアに関する知識と方法を提供するために「東北地方太平洋沖地震と心のケア」のサイトを立ち上げました。 このたび、令和6年能登半島地震(2024.1.1)の発生に伴い、最新の情報をアップデートして掲載させていただきました。日本の各地で生じている状況を鑑みて、より広い領域での最新・最善の知識と方法を提供できればと思っています。 なお、引用される場合には、作成元・作成者を明記してください。 第7期支援活動委員会 新着情報 NEW! 2024/01/30: 「8.他学会資料リンク」を追加掲載いたしました。 1.災害とこころのケア (ア)すべての方へ (1)IASCの紹介 (2)留意事項(被災地で子どもの心のケアをする教員やSCに事前に理解してお
2011年4月上旬、放射性物質の濃度が高いとされている福島県双葉郡浪江町を徹底取材した。福島第一原子力発電所5~10キロ圏内の実状をお伝えしたいと思う。 取材班は、『アニマルフレンドシップ』や『人と猫共生会』など、3~4つほどの動物保護団体が合同で犬や猫を救うチームに同行取材をさせてもらった。このチームは、危険とされている地域・浪江町の住民から「ペットを助けて欲しい」と依頼されている。 このチームの目的は、避難地域から救出した犬や猫を安全とされる地域に避難させて育て、飼い主が見つかったら返すというもの。放射線物質による被曝を防ぎ、毎日エサを与えるのである。飼い主が見つかるまでは、一時的に「預かりボランティア」の方に育ててもらうのが普通だ。犬猫を保護した場所には、チームの連絡先が書かれた張り紙をしておく。 取材班はチームとともに自動車で浪江町へと向かった。セブンイレブン、ローソン、ファミリー
福島第一原発事故は一向に収束の気配を見せず、近隣のいわき市沖で調査用に採取されたコウナゴからは、またしても国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された。 福島第一原発から”35キロ”近辺に位置するいわき市・四倉には、いまだ避難指示も屋内退避指示も出ていない。放射能への恐怖からトラックドライバーが寄り付かず、震災後しばらく物資が不足していたことは既報の通りだが、1カ月が経過した今、地元住民たちはどのように暮らしているのか。被災地いわきの今を歩いた。 ■いまだに残るがれきの山 常磐道は「いわき四倉IC」までが復旧しており(※2011年4月10日時点)、首都高から約3時間で四倉地区の中心地「道の駅よつくら港」のある国道6号線にたどり着く。昨年7月にグランドオープンを迎えたばかりの「道の駅よつくら港」は、柱と屋根を残して津波に打ち抜かれている。 国道6号を挟んだ向かい側の木造住宅群は特に損傷が
東日本大震災の発生後、世間では娯楽や経済活動を控えるといった”自粛”ムードが蔓延し、普段通りの生活をしているだけで「不謹慎だ」と言われるような風潮が目立ち、論争の対象になっている。乙武洋匡が、自身のTwitterで、「飲みにいってもいいんじゃないか」というツイートを「不謹慎だ!」と批判したユーザーに対して「でた、不謹慎厨!」と返答するなど大胆な発言をしていることも、注目を集めたトピックのひとつだ。これまでも、自らの障害をネタにするなど、突飛とも思える発言を繰り返してきた乙武氏は、このような世の中の反応をどうとらえているのだろうか。 ――今回の事態に、一部で過剰とも思えるほどに”不謹慎だ!”という声が上っている風潮について、どう思いましたか? 乙武洋匡(以下乙武) 震災後、テレビなどで流れる被災地の悲惨な光景を目にすることで、皆さんの中で「自分は平和な日常を送っていていいんだろうか?」という
日本に地震があったなんて信じられない…海外で絶賛されていた道路の復旧スピード 東日本を襲った地震と津波はあまりにも大きな爪痕を残していきました。いまだ物資も滞る状況ではありますが、一方で復興に向けての動きも始まっています。 そんな中、道路の復旧写真が海外のさまざまなメディアに採り上げられ、その驚異的とも言える修復スピードが絶賛されていました。 海外サイトに寄せられていたコメントとあわせてご紹介します。 地震発生当日の3月11日。 6日後の3月17日。 NEXCO東日本(東日本高速道路株式会社)による、常磐自動車道 水戸IC〜那珂IC(上り線)の復旧現場だそうです。詳細はこちらからご覧になれます。 もちろん一部の写真に過ぎず、長い復興への道のりは始まったばかりですが、それでもたった6日で修復してしまったスピードに感嘆せずにはいられないと、海外メディアがこぞって称賛していました。 この復旧写真
東北関東大震災のニュースを発信する海外メディア。福島第1原子力発電所の事故では、政府当局や東京電力の対応に鋭く切り込むなど高い評価を得ている報道もある。だが中には、読者の恐怖心をあおるような内容も見られるようだ。 インターネットでは、各種メディアの報道内容を監視するサイトが立ち上がった。米CNNやCBS、英テレグラフといった大手テレビ局や新聞もやり玉にあがっている。 日本の食品に交じって放射性物質米国に入ってくる 「ジャーナリスト恥辱の壁」という英語のウェブサイトがある。横浜在住で、映画事業に携わるアンドリュー・ウールナー氏が中心となって立ち上げた。東北関東大震災以降、怪しげな情報源をもとに記事を発信したり、事実とは異なる報道をしたりするメディアをネット利用者から「告発」してもらい、「恥辱の壁」のサイトで暴露していこうというものだ。 サイトには、記者の名前から媒体名、記事の見出し、ウェブの
気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 2011年3月11日14時20分。筆者を乗せたトルコ航空TR051便は、ほぼ定時に成田国際空港を離陸した。大地が大きく揺れたのはその僅か27分後であった。飛行中、日本の情報は伝えられず、筆者が東日本で大きな地震が起きたことを知ったのはイスタンブールのホテルのフロントスタッフの言葉からだった。 不安に駆られる気持ちを抑えつつ、部屋の無線LANの回線にPCをつなぐ。スクリーン上に映し出された光景は眼を覆うばかりの惨状であった。 日本の安心安全が吹き飛んだ 以来、刻々と更新されるネット情報を追い、テレビでBBCやCNNのニュースを見続ける日が数日間続いた。最も大きな衝撃を受けたのは、福島第一原発1号機で水素爆発が起きた光景を海外メディア経由で見せら
いわき市の小名浜港。打ち上げられた漁船を地元の 主婦がハンディカメラで撮影していた。ここから北上 して四倉町に入る。 原発施設から30キロ以上離れているために「避難勧告」も「屋内待機指示」も出されず、情報も移動手段もない中で、過酷な自己決断を迫られている住民の苦悩については既報の通り(記事参照)。 80歳の女性が被災後も営業を続ける乾物屋さんを後にし、県道352号線(豊間―四倉線)をさらに北上する。ほどなく国道6号線「越前浜街道」と合流し、道の駅やホームセンターなどが「あった」同町3~5丁目のエリアへ。地震が起こるまで観光客や地域住民のくつろぎの場だった「道の駅 よつくら港」は爆撃を受けたかのように破壊され、大型ホームセンターも見るも無残な姿を晒している。 国道を挟んだ民家の前には乗用車が不可思議に重なりあい、壁に突き刺ささるように車体を横たえている。ニュース映像で惨状は散々見せつけられて
福島第1原子力発電所の3号機は、大量の放水で一安心と思っていたが、21日にも従来の水蒸気ではなさそうな灰色の煙がのぼり、温度も上昇し、再び世界中の注目を集めている。今回の事態でとりわけ3号機の状況が懸念されているのは、「プルサーマル」だからだ。実はそのことに技術に疎い筆者はしばらく気づかずにいた。 周辺の人々に聞いても、プルサーマルという言葉の意味を漠然とは知っていても、実際にどうウラン燃料と違うのかということをきちんと理解している人はほとんどいなかった。というわけでプルサーマルについて調べてみた。 ウォール・ストリート・ジャ-ナルの14日付の記事、「Officials Struggle to Prevent Meltdown at Two Reactors」では、プルサーマルは使用済み核燃料を再利用するもので、ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)を燃料に加工して使うというような簡単
東日本大震災で福島地検が容疑者を処分保留で釈放した問題で、仙台地検も29日、震災後の12~16日、宮城県内の沿岸部などの警察署に勾留していた容疑者27人と被告3人を釈放したと明らかにした。 同地検によると、容疑者の安全や捜査が適正にできるかなどを総合的に判断し、27人を処分保留のまま釈放。被告3人は裁判所が起訴後の勾留を取り消し、釈放した。窃盗や詐欺、県迷惑防止条例違反などの容疑者で、裁判員裁判の対象者は除いた。 また盛岡地検によると、岩手県で勾留中の容疑者や被告を釈放したケースはなかった。沿岸にある4警察署で勾留されていた容疑者らは震災後、盛岡市など内陸にある警察署に移送したという。
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