境目とあらば見ておきたい。あわよくばまたがりたい……という思いが高じ、最近は、国境を見に海外へ行くことがある。 たしか、朝鮮半島の境界線は38度線を基準として引かれたということを中学校の社会科で習ったのは覚えている。 この国境は、EUの国境のように、気軽に行き来することはできないし、ましてやふざけてまたぐことなんかできっこない。 韓国と北朝鮮の境界線は、南北軍事境界線と呼ばれている。北朝鮮も韓国も、お互い本来は朝鮮半島全部が領土という建前になっているので、この境界線は厳密に言うと国境ではない。 軍事境界線から南北にそれぞれ2キロメートルの幅の非武装中立地帯(DMZ)が、黄海から日本海まで、朝鮮半島を横断するように設定されており、ここへは一般人の立ち入りは禁止されている。 そんなピリピリした境界線の中で、1か所だけ、観光客が南北の境界線をまたぐことができるポイントが板門店だ。
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