人生がひっくりかえるようなできごとが起こった時の、 悲しみは、とてもおおきい。 おおきすぎて、なにがなんだかわからないぐらい。 ヒトのからだはよくできていて、 そういう非常時には、アドレナリンが出て興奮状態になる。 そのおかげで痛みを感じなくなり、いつもとちがう力が湧いてきて、 なんとか、その場をしのぐことができる。 しのがなければ生きていけない。 悲劇を知ったまわりのヒトビトも、「すわっ」となる。 そこにはやはり、ある種の興奮状態がある、と思う。 「なにかしてあげたい」という気持ちが起こる。 ヒトビトのやさしさが、ぎゅっと集まるおかげで、 どうにか、その場をしのぐことができる。 そして、いつしか、