ユダヤ人国家法を批判するサミ・アワドさん=イスラエル北部ダリヤットカルメルで2018年7月31日午後、高橋宗男撮影 イスラエルで先月、新法「ユダヤ人国家法」が施行され、国内で大きな論争が起きている。新法はユダヤ人のみに民族的自決権があることなどを規定した。これに対し、人口の2割程度を占めるアラブ系の国民が猛反発。左派系のユダヤ人も宗教や人種の平等をうたった70年前の独立宣言の精神に反すると批判している。【ダリヤットカルメル(イスラエル北部)で高橋宗男】 「私はイスラエル人。だが、新法は『きょうからおまえは2級市民だ』と言っているようなものだ」。アラブ系でイスラム教の少数派ドルーズ派のサミ・アワドさん(54)が語気を強める。