(武藤 正敏:元在韓国特命全権大使) 韓国の主要紙「朝鮮日報」が「我らの在寅がそんなはずない」というコラムを掲載した。極めて歯切れよく、文在寅(ムン・ジェイン)政権の本質を突いている論評なので、まずはその一部を紹介しよう。 【写真】1980年代後半、学生らによる民主化運動に揺れた韓国。炎に包まれる機動隊員、連行される学生たちなど写真10点 ■ 「我らの大統領がそんなはずない」 「『大韓民国は詐欺共和国』という説は少なくない統計で裏付けられている。国ごとに違いはあるが、世界的に見て最も多く起こる犯罪は窃盗だ。ところが、韓国だけは詐欺犯罪が1位だ」 「金を借りたが返済できなかったり、約束を守らなかったりしても詐欺とは言わない。人を故意にだまして利益を得た時、詐欺だという。大統領は『公正と正義の国を作る』と約束して政権を発足させたが、守られていない。4年過ぎた今、考えてみると、当初から守る考えも