関信用金庫(岐阜県関市)が500万円で購入したつぼが、その後の鑑定で10万円の価値しかなかったため、「会社に損害を与えた」として、購入を決めた当時の常勤役員を処分したことが29日、信金への取材で分かった。信金は不祥事として金融庁に届け出た。 信金によると、2009年1月、関市内の男性(故人)から信金との過去のトラブルを持ち出されるなどし、何度も融資を求められた。対応を協議した当時の常勤役員6人が男性から、陶器のつぼ1個を500万円で購入する代わりに「今後取引しない」との念書を取った。高額な品を購入する際に必要な理事会の承認も得ていなかったという。 今年5月、内部通報で発覚。信金の調査に対し、当時の常勤役員6人は不適正な手続きだったと認めた。さらにつぼを鑑定に出したところ、10万円の価値と評価された。信金は7月、6人に差額分の490万円の損害賠償を請求し、同月中に全額が支払われた。 信金は、