世界がアッと驚いた『パラサイト 半地下の家族』の第92回アカデミー賞4部門制覇(作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞)。アジアが世界にグッと近付いたが、日本にとって馴染み深いのは、何と言ってもアニメーション部門(長編アニメ映画賞)。受賞は『トイ・ストーリー4』に落ち着き“お約束”通りの展開となったが、あれっ? と思ったのは、期待度の高かった『天気の子』ではなく、ノーマークの『失くした体』がノミネートされたこと。これが長編第1作目となる無名監督の作品に、日本人ではなくとも、なぜ?と思った人間は多いのではないか。 ほとんど知名度のない『失くした体』がなぜノミネート? 今年のノミネート作品は『トイ・ストーリー4』を含む5作品で、日本でも2019年末に公開済みだった『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』は、かつてピクサーと覇権を争ったドリームワークスの人気シリーズ3作目。2020年秋に日本公開予定の