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ブックマーク / www2s.biglobe.ne.jp/~ubukata (1)

  • 下村治の慧眼

    一九八〇年代後半の日経済がバブルであったとは当時誰も気づかなかった、と、よく言われるが、バブルを見越した経済学者はいた。故下村治氏である。一九八七年四月初版の「日は悪くない―悪いのはアメリカだ―」というやや激越なタイトルのの中で、下村氏は、当時の株価高騰についてズバリ、「このブームに安易に乗っていてはやけどをする。なぜなら、この動きは経済の実体を反映していない特殊な動きだからだ。株というものに対する一種の信仰が現在の株価を支えているにすぎない」と断言する。 今にして思えば、まさしくその通りだったのである。このは、決して反米思想や嫌米趣味ではない。むしろ極めて冷静に、当時進みつつあったアメリカの債務国化という現象の原因と問題点、日に与える影響などを分析したものである。このが出てから約十三年経過しているが、その問題意識は決して陳腐化していないのみならず、今の世界経済を考える際、

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