「ドラゴン」という言葉はもともと「大蛇」という意味でしかなかったので、太古の人間が「大蛇」の実在を信じていたのは当然である。 火を吹き翼を持つ巨大なトカゲの怪物、という意味でのドラゴンは中世になってから生み出されたもので、それは当初から架空の存在だった。 というか、さまざまな神話や伝説などに登場する「大蛇がモチーフの怪物」が、後から「ドラゴン」として統合されていったのである。 ユニコーンも単に「一本角」という意味でしかなく、たとえば「一本角の馬」だけでなく「一本角の牛」などもユニコーンと呼ばれていた。 当初のユニコーンは「インドの一本角のロバ」として実在が信じられていたが、それはサイのことだったかもしれないし、レイヨウのことだったかもしれない。 ユニコーンもまた、中世以降に大袈裟な尾鰭が付け足されて架空の存在へと変化していった。 つまり、ドラゴンにしろユニコーンにしろ、「太古の人々は超常的