このように企業において高いコミュニケーション力が求められるようになった背景には、社会の情報化が進み、仕事を進めて行く上で、複雑かつ大量の情報を、複数の人間で処理しなければならなくなったからです。そのためには正確かつスピーディーなコミュニケーション力が求められますが、そのために最も重要なポイントが「論理思考力」です。 日本人は特にこの論理思考力が弱いと言われています。その理由は、文化的なものと言語的なものの二つの問題に分けられます。 まず、文化的な問題では、日本は単一民族であり、言語・知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性などが、多民族国家と比べると、非常に近い環境にあります。そのため、伝える努力やスキルがなくても、お互いに相手の意図を察しあうことで、情報伝達ができる土壌があります。この傾向が強くなると、共通項が多い仲間同士では、ツーカーで気持ちが通じ合うことになりますが、その環境が整わないと