東京都中央区の築地市場で5日、水産物の初競りがあり、生鮮本マグロの最高値は青森・大間産の736万円(230キロ)だった。約1億5千万円の史上最高値をつけた昨年の初競りから一転、平年並みの価格に戻った。 1千万円を割り込んだのは5年ぶり。過去3年は、史上最高値の記録更新が続いていた。中国と東京で店舗を展開するすしチェーンと、東京・築地の「すしざんまい」チェーンとの間で、最高値を巡る落札競争が過熱していたが、一服したかっこうだ。 今回最高値で落札したのは、昨年に続きすしざんまいの運営会社。木村清社長(61)は「通常のご祝儀相場に戻ってよかった。漁師さんはもうちょっと高値を期待したかもしれないけどね」と話した。 築地市場でマグロの競りを担当する大手荷受会社は「今年は大間産と北海道・戸井産が30本と数多く入ったから値が下がった。昨年の1億5千万円は過熱しすぎ。漁師が一獲千金を狙って無理をして出漁し