前回の記事では、「中華民国」国民政府の主席である蒋介石が、かつて尖閣諸島の領有を放棄した事実と、それを中国共産党が自らのメディアで公開していることをお知らせした。 これに関して、「そんなことをいっても、現在の中国(中華人民共和国)は、『あれは中華民国の主席が言ったことであって、中国とは関係ない』と言われるのがオチだ」という主旨のコメントをいただいた。 まずちょっとだけ解説を この点に関して少しだけ説明をさせていただきたい。 中国は「一つの中国」を大前提として1971年に国連に加盟した。日本やアメリカ合衆国と国交正常化をするときにも必ず「一つの中国」を条件とした。「一つの中国」とは主として「台湾を中国の不可分の領土」とする立場を意味し、「中華人民共和国」を唯一の「中国」を代表する国家である、とする言葉だ。 その根拠に関して、2004年3月14日、温家宝首相は全人代(中国の国会に相当)の後、次
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