電力不足に伴う夏場の節電で、熱中症の増加が懸念されている。暑さが本格化してからの対策だけでなく、今の時期から適度な運動で発汗を促すなど、「暑さに強い体作り」を始めることを専門家は勧めている。 気候が健康に与える影響などを研究する「日本生気象学会」は5月、「節電下の熱中症予防のための緊急提言」をまとめた。今夏は電力不足で冷房使用が制限されたり、家庭でも使用を控えたりすることが予想されるためだ。 提言では、本格的な夏が到来する前の今の時期に、ジョギングなど少し汗をかくくらいの運動を始めることを勧めている。1日30分を週に3回程度、4週間ほど続けるのが目安という。「私も毎年6月からジョギングをしているが、夏場は汗をよくかくようになり、暑さに強くなった。就寝時に冷房を使わないことが多い」と、同学会会員で横浜国立大教授(環境生理学)の田中英登さんは話す。 中高年や体力に自信がない人は、速足での
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